給湯器の交換は、多くの場合「お湯が出なくなった」という困りごとから始まる。問い合わせの電話にどれだけ応えられるかが、そのまま受注を左右する。株式会社ミズテックは、その電話対応をアスタノに任せている。だが、そこに至るまでには二度の外注がうまくいかなかった経緯があった。代表の水谷様に、外注を決めるまでの迷いと、任せてみて見えたものを聞いた。
2本柱で伸ばしてきた給湯器事業
—— まず、ミズテックの事業について教えてください。
水谷様 主力はふたつあります。ひとつはガス給湯器の販売、交換、施工。もうひとつが、商品を自社で直接仕入れて卸す事業です。長く、このふたつを柱にやってきました。強みは、やはり商品の仕入れ力と価格ですね。コロナ禍のように物が動きにくい時期でも、価格を抑えて仕入れられたことが大きかった。今も、何があっても2、3ヶ月は動けるように、在庫を先に確保しています。
広告で鳴る電話を、取りこぼしていた
—— もともと電話対応は社内でされていたと思います。なぜ外部に任せようと考えたのでしょうか。
水谷様 繁忙期と閑散期で、必要な人数がまったく違うんです。繁忙期に向けて10人ほしいとなっても、閑散期は5人で足ります。その差を社員で抱えると、閑散期の固定費がそのままのしかかります。それに加えて、広告で問い合わせは取れているのに、電話を受けきれずに取りこぼしている件数も多かった。社員を増やすにも、採用と教育に手がかかるため、人数を柔軟に増減できる形にしたいというのが、そもそもの出発点でした。
外注はもう無理だ、と思っていた
—— アスタノに頼む前にも、コール業務の外注を試されていたそうですね。当時はどんな状況でしたか。
水谷様 2社ほどお願いしたことがあります。チームを組んでやりますという話だったのですが、実際には担当が1人で、1、2ヶ月ほどで終わってしまいました。来られるのも週に2回ほどで、こちらの動きに合わせてもらうのが難しかった。正直なところ、その時点では「何度かやってみたけれど、たぶん難しいだろう」という気持ちでした。だから次に話をもらった時も、まずは何ができるのか、どんな実績があるのかを見せてほしい、というところから入りました。
電話を受けて、受注まで決めてくれる

—— 最終的にアスタノに任せようと決めたのは、何が理由だったのでしょうか。
水谷様 普通のコールセンターは、マニュアルに沿って決まった項目を聞くだけ、という形が多いんです。10項目と決まっていれば、その10項目を聞く。そこから外れると、1項目ごとに追加料金がかかります。でも、うちの業務はそういう型通りの対応では回りません。お客様の状況をヒアリングして、見積もりを出して、金額を決めて受注まで持っていく。その責任のあるところまでやってくれたのが、アスタノさんでした。
立ち上げに、現場まで来てくれた
—— 見積もりや受注まで任せることに、不安はありませんでしたか。
水谷様 任せること自体への不安はありませんでした。むしろ、こちらがアスタノさんにうまく教えられるかどうかが心配だったんです。ただ、アスタノさんの担当の方が1週間ほど現場に入ってくれて、こちらが電話を受ける様子を隣で見ながら、その場で業務を覚えていってくれました。コールセンターは顔の見えない相手だと思っていましたが、一度直接顔を合わせたことで、その後はアスタノさん側からもオンラインや電話などで、気軽に質問が来るようになり、業務のナレッジが着実に蓄積されていったと感じています。
—— 価格の決まり方で、何か印象に残っていることはありますか。
水谷様 もともとこちらは、ある程度なら値引きに応じてもいい、というつもりで金額を渡していました。それでも、アスタノさんは値引きをせずに決めてくるんです。以前、現場で後ろから電話対応を聞いていたことがありますが、決まっている電話では値段の話が一度も出てこない。提示した金額のまま受注になっている。自信のある商品を、お客様のためになる形で売っているのだから値引きをする理由がない、という考え方がアスタノさんの現場に根づいている。値引きありきで考えていたこちらからすると、驚きでした。
—— 任せる業務の範囲も、広がってきているそうですね。
水谷様 はい。最初はヒアリングをして営業所に振り分けるところから始まりましたが、今は見積もりや受注の一部、それから配管洗浄のような追加のご提案まで任せています。対応する商材も、まずはガス給湯器からスタートし、その後、給湯専用機やパイプスペース設置案件、エコキュートへと少しずつ拡大しています。
いつかは、電話を気にしなくていい会社に

—— 今後、コール業務をどうしていきたいと考えていますか。
水谷様 理想を言えば、電話まわりはすべて委託して、自分と数名だけで会社が回る形です。給湯器でうまくいったのなら、エアコンのように別の商材へ横展開することもできるはずです。1社だけに頼るのは怖いので、複数の体制で回せるとなお安心ですね。
—— 人に任せることについて、ご自身ではどう考えていますか。
水谷様 これは正直な話ですが、自分はもともと任せられることは人に任せたいタイプなんです。社内でチームを抱えて管理していくよりも、専門性のあるパートナーにお願いする方が自分には合っています。外注なら、社員のように長期で人を抱えることはないので、合わなければ契約期間に縛られず見直せます。属人化もしないので、こちらも「きちんと回してください」と率直に伝えられる。任せられるものは任せて、自社で注力すべきことに集中したい。それが基本的な考え方ですね。
同じ悩みを持つ経営者へ
—— コール業務の外注に踏み切れない、あるいは一度試してうまくいかなかった経営者に、メッセージはありますか。
水谷様 社員に任せられない、というのとたぶん同じなんです。自分は何でも任せてしまうから、それがそのまま外注にも当てはまっているだけで。任せられないからできない、というだけの話だと思います。一度やってみて、合わなければそこで考えればいい。失敗を恐れずにやってみるのがいいんじゃないでしょうか。
【企業情報】
株式会社ミズテック
代表取締役:水谷 昌敬
コーポレートサイト:https://www.mizu-tech.co.jp/